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親を介護する場合、子どもがあなたひとりなら兄弟間での介護に関する問題は起きないでしょうが、兄弟がいる場合には、介護が長引いてくると、兄弟間でいろいろな不満が生じてくるものです。 最初は、親の介護は子どもが見るべきだと思って頑張っていても、いつまで介護が続くのかだんだんと不安になるもので、それが精神的にも、金銭的にも大きく心にのしかかってくるようになります。 今は、なんとか頑張れても、その介護が1年で終わるのか、もしかしたら20年以上続くのか先が見えないのが介護です。 そうなると、いくら仲の良い兄弟であっても、金銭面がかかわってきますので、自然と不平不満が溜まって、怒りに変わってくるのです。 いつまで続くか分からない介護での一番の問題は、金銭的に続くかどうかに関わってきますので、できれば、親のお金がどれぐらいあるのかを事前に把握しておく必要があります。 なかなか親が元気なうちは聞きにくいものですが、ふだんからそれとなく聞いておくようにするのが良いでしょう。それと同時に、親の交友関係や体調関係、服用している薬、かかりつけの病院、食べ物の嗜好なども聞いておきましょう。 親が急に倒れても、慌てることがないように、日ごろからメモっておくことです。 また、最近では、「老老介護」という言葉があるように、この長寿国の日本では、自分が65歳、親が90歳というケースも珍しくありません。 こうなると、お互いに体が不自由ななか、介護しなければならず、体力的にも金銭的にも負担が大きくなり、快適な老後生活など「夢のまた夢」というようなことにもなりかねません。 そうならないためには、老後に関する基本的なことは、早めに家族と話し合っておくことです。そうすれば、急な病気になったときや、要介護になったような場合にも、慌てることなく、各種の手続きがスムーズに行えたり、あるいは、介護のための家のリフォームなども希望通りに進むことだってあります。 これらの準備は、親の介護だけの問題でなく、パートナーにも言えることで、元気なうちに、お互いに介護の希望などを話し合っておき、いざというときには、できるだけ希望に沿うようにしてあげるのが夫婦の愛情というものです。 |
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