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50歳代ぐらいになりますと、身近な親族が親の介護をしているケースが増えてくるもので、親の面倒をみることがいかに大変かは実際にいろいろと見聞きして知っていることでしょう。 これは親の問題だけでなく、あなた自身もいずれは子どもに介護してもらう日が遠からずやってくるでしょうが、あなたが要介護になったときに子どもに面倒をみてもらうことは、子どもにとって大きな負担になります。 ですから、少しでも子どもに負担をかけないと思えば、先立つものはお金なのです。 お金があれば、いざというときに在宅介護ではなく、有料の老人ホームにだって入居することもできます。 何より「お金がないから在宅介護しかない」というのは寂しすぎます。 お金はあるけれど、少しでも自宅で頑張って自立したいと考えているのとでは、介護する側も、介護される側も、心の余裕が違います。 また、老人ホームに入りたいと希望すれば、特別養護老人ホームから有料老人ホームなどさまざまな種類があり、選択の幅も広がってきます。 それでは、老人ホームの費用について考えてみましょう。 たとえば、標準的な有料老人ホームの場合、介護度にもよりますが、毎月かかる費用は20〜25万円程度というところが多いようです。これを高いと感じるか安いと感じるかは人それぞれでしょうが、忘れてならないのは、この中には通常生活していくうえでかかる食費や光熱費なども含まれる、ということです。 居住にかかる部分(家賃、光熱費、通信費など)に10〜11万円、食費に5〜6万円、介護費用として5〜6万円(公的介護保険自己負担分+上乗せの介護費用)、その他の洗濯代や散髪代などの諸費用として0〜2万円といったところでしょう。 持ち家のある人にとっては割高感がありますが、賃貸暮らしで、家賃10万円の賃貸マンションを出て月額23万円の老人ホームに入居した場合、差額の13万円が食費や光熱費、そして肝心の介護にかかる費用ということであれば、重い体を押して食事を作る手間や周りの人に作ってもらうことの心理的負担を考えれば、それほど高いという印象はないかもしれません。 ただ、現在では、「介護難民」といわれるように、要介護者が増え、担い手が不足していることから、入居できる保証はありませんが、元気なうちにあなたの希望を家族に伝えておきましょう。 |
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