定年退職後の年金で、健康で長生きする老後を送るには、体調管理と国民年金・厚生年金、相続・贈与の仕組みも知っておこう

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C 老後資金の不足分をどうするか考える


【ここがポイント】
・ ハイリターンには、ハイリスクはつきもの
・ ウマい話は疑ってかかろう
・ 定年後、働くなら「高年齢雇用継続給付」は利用価値大



★ 「投資」で増やす、そして「労働」で稼ぐ

定年までの残りの年数が少なく、貯金や生活費を削減しても不足額を賄えない場合でも、今から準備できる方法があります。

そのひとつが、株式や投資信託などへの「投資」です。お金がお金を生むようにすることで、老後資金を増やすわけです。

ただし、投資は資金を減らす可能性もはらんでいます。虎の子の老後資金で大損したら取り返しがつきません。一攫千金を狙うのではなく、コツコツ稼ぐ姿勢が大切です。

また、お年寄りを狙った投資詐欺事件が頻発しています。詐欺師は老後の不安を抱えるお年寄りの心のスキに入り込み、ウマい話で騙します。

「ハイリスク・ハイリターン」は絶対原則。「ローリスク・ハイリターン」のウマい話は絶対にありません。この原則に反する金融商品を勧められても、「ウマい話はない」と判断する冷静さがあれば事前に避けられます。

その点、「労働」はお金が減る心配はありません。幸いにも公的年金の支給開始年齢の引き上げに合わせて、定年の引き上げや定年後の再雇用、定年廃止などの政策によって、60歳以降も働きやすくなっています。

定年前より大幅に年収は下がるかもしれませんが、年収200万円でも5年間働けば1000万円です。夫婦2人で働けば、さらに上積みできます。働けば社会との接点を持ち続けられますし、体を動かす機会が増えるなど健康にもいいはずです。

しかも65歳になるまで下がった給料を補ってくれる「高年齢雇用継続給付」という制度が用意されています。

60歳以上65歳未満で5年以上雇用保険に加入していた人が、再就職後に60歳時と比べて75%未満の賃金月額になるなどの要件を満たすと、最大で定年後の賃金月額の15%の給付金が受け取れます。

ただし、この給付金と老齢厚生年金を同時に受給すると老齢厚生年金が減額される点は注意が必要です。これらの計算は複雑なので、ハローワークや年金事務所などに問い合わせてみましょう。



それでも老後資金が不足していたら
対策@ 対策A 
定年後の再就職を考える

年金の支給開始が遅くなるなか、幸いにも高齢者が働きやすい環境が整いつつあります。現役時代より給料は下がるかもしれませんが、老後資金の不足を解消するためには有力な手段です。早めにその必要性がわかれば、定年後に再就職をするための準備もできます。
投資でお金を増やす

投資をして、お金がお金を生むようにできれば老後資金の不足を補えます。ただし、大きなリターンを求めるほどリスクも大きくなります。致命的な損失をしないためのリスクコントロールが大切です。
仮に投資金額が1,000万円だ年利回り3%でも年間の利益は30万円ほど。あまり大きなリターンを狙えば、大損失の可能性が高くなることを忘れないことが大切です。

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