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誰でも他人に対しては、距離感を保ちながら接しているはずですが、その距離感を一気に縮めてくれるのが、笑顔ではないでしょうか。 人間、歳をとればとるほど、頑固になって、ユーモアを解せなくなり、また感動する心も薄らいでくるため、表情が硬くなって笑顔になったり笑ったりすることが少なくなるものです。 かつて韓国ドラマで演じられたあの「冬のソナタ」では、ヨン様の笑顔で、日本の中年女性がいかに虜になってしまったのかを覚えている人も多いでしょう。 男女の仲でさえ、笑顔がきっかけで結ばれるように、笑顔は向けられただけで、ふっと気持ちが和らいだり、警戒心が溶けていったりするのです。 こういう経験は誰しもあるのではないでしょうか。 このように人間関係を結ぶ大きな武器である笑顔ですが、外国の人と比べますと、どうも日本人は笑顔のつくり方がへたなように感じられます。これも長い歴史の中で培われてきた文化の特徴のひとつかもしれません。 外国では、同じ国にいろいろな民族が同居していることが多く、黙っていては相手の考えていることが分からず、意思疎通ができません。そのため、ユーモアや笑顔を作る技術が発達することで、円満なコミュニケーションが取れたのかもしれません。 いずれにしても、笑顔は、はっきり相手に伝えたほうがよく、外国人の笑顔を思い浮かべたら分かるように、日本人とのいちばん大きな違いは、歯を見せて笑うかどうかではないでしょうか。 ここは大事なポイントです。 歯を見せることで笑顔はいっそう明るくなり、伝達力も増すのです。 ハキハキした口調の「おはようございます」「こんにちは」といった挨拶の言葉を添えると、笑顔はいっそう映えるでしょう。 いつもいい笑顔で人と接するためには、ふだんから大いに笑って頬を緩める訓練をしておくことが大切で、そうすればいい笑顔が習慣になって、自然に出るようになるのです。 アメリカの心理学者の言葉に 『楽しいから笑うのではない 笑うから楽しいのだ』 というのがありますが、含蓄がありますね。 |
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