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あなたはどの銀行と取引があって、その銀行の預金通帳をどれだけ持っているか、自分で把握していますか。 とくに、転勤族であった人は、赴任先ごとで新しい銀行と取引したでしょうから、自分が今どれだけ預金通帳も持っているのかも、明確に答えることのできない人もいるかもしれません。 それだけでなく、少し利率がいいからといって、その都度、金融機関と取引を開始したり、あるいは目的別に預金通帳を作るなどしてきた関係から、さらに思い出すのはむずかしいかもしれません。 たしかに、現役のときなら、必要な支出ごとに預金通帳を変えていたほうが管理しやすかったのは間違いなかったでしょうが、退職後は、できるだけ通帳を減らし、資産を一本化されたほうが良いでしょう。 いくつもの機関と取引を続けて、それを処理するのが負担になってしまったとしたら、不安を募らせるのは自分であり、家族なのです。 老後になれば、物忘れも多くなることもあるので、できるだけスッキリと一本化することを始めるといいでしょう。 一本化のメリットとしては、次のようなことがあります。 一つ目は、日常生活における電気代等の維持管理経費を一つの通帳から引き落とすことで、一ヶ月でいくら経費がかかっているのかが一目瞭然で分かり、節約するときの効果も比較検討しやすいことです。 二つ目は、退職後もいろいろなローンの返済があれば、それらも一つの通帳で支払うことで、負債部分が明確にわかることです。 本来、三つ目が一番大切なことなのですが、あなたの死後、妻の資産管理が容易になるということです。おそらく妻は、日常的な経費については、じゅうぶん把握されているでしょうが、資産や負債など、総合的な金銭関係については、あまり知らないはずですので、通帳を少なくして金銭管理していれば、妻の不安もなくなるでしょう。 よく耳にするのが、人が亡くなったとき、その人の遺産を相続するかどうかを関係者が決めなければならないのに、資産と負債がいくらあるのか分からないときが一番困るそうです。 残った人に無用の心配をさせないためにも、資産管理は一元化しておきましょう。
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