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現役を退くと、現役では経験がなかったような出会いが待っています。 自治会などのコミュニティ活動、地域のお祭りの世話、あるいは書道・絵画・囲碁など趣味のサークル活動などへ参加しますと、いろいろな人やさまざまな経歴の持ち主などと新しい出会いが始まります。 そこで、それらの出会いが、今後、いいつき合いにつながり、お互いに楽しんでいけるかどうかは、第一印象にかかっているといっても良いでしょう。 現役でも退職後も同じですが、最初に出会ったらお互いに自己紹介をするでしょうが、現役のときと退職後でする自己紹介は、根本的に自己紹介の内容が違うものだと認識することが大事です。 次のような自己紹介がダメです。 「昨年まで商社に勤務していた関係から、世界を股にかけて仕事をしていまして、外国の情勢には詳しいのですが、日本の最近の情勢はちと疎くなりまして、これからいろいろと教えてください。」 第一印象としては最悪で、自慢話になるような過去の経歴を披露するのはタブーです。これでは相手に煙たがられてもしかたないでしょう。 退職した後の自己紹介では、できるだけ現在の自分のことを紹介するのが良く、自分の過去の経歴など誰も興味がないし、聞きたいとも思っていないのです。 自分の過去の職位や身分といった肩書きに関することは、すべて忘れてしまいましょう。 自分に誇れるものが何もないということを周囲に知らしめているだけで、みっともないことこのうえないです。 「学生の時に少し覚えかけたことはあるのですが、それ以来やっていません。これからは、皆さんの指導のもと、本格的に勉強しようと思って、この将棋サークルに参加しました。これからは、どうぞ、下手な将棋のおつき合いをお願いします。」 いいつき合いは、こんな謙虚な自己紹介から始まるものです。 リタイアしたら、頭を切り換えて、裸同士のつき合いに無用な過去の経歴など、すっぱり忘れてしまうことです。 それができないと、どんな集団のなかでも、はぐれ者になってしまい、つまらない老後生活が待っているだけですよ。 |
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