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人間はいくつの歳になっても、若くて元気なときの記憶が残っているため、若い者と張り合って負けたらいかん、という気持ちがあるものです。 その気持ちを一概に否定するつもりはありませんが、今、リタイアした生活があるということは、老いから目をそらすことにつながり、逆に周囲に迷惑をかけることがあるのです。 もちろん、気持ちは死ぬまで若々しさを保つことは良いことでしょうが、体力的な衰えは仕方がないということを認識することが大切です。 現役時代に、あなたは夫として、また妻として精一杯頑張ってきた結果、今、このときを迎えているのですから、誰もあなたに現役の時と同じように、頑張って欲しいなどと思ってはいないのです。 頑張る必要がないのが、リタイア後の生活なのです。 誰も文句など言う人はいません。頑張らなくていいのです。 ですから、若い人の助けや労りの言葉は素直に聞いて堂々と甘えておけばいいのです。 体力的にはどんなに気張っても若い人の体力に敵うわけはなく、そんなことに対抗意識を燃やしたって意味はありません。 それよりも、歳相応に悠然と構え、威厳や迫力を感じさせるほうが、歳相応の輝きがあって値打ちがあるのです。 ただ、頑張る必要はなくても、生きがいだけは持ちましょう。 なぜなら、それはあなた自身の生活をおもしろくさせ、人生を芯から楽しませてくれるからです。 どうせ、リタイアすれば、誰だってこれからの人生は好きなように生きたいという気持ちが強まりますので、そのためには、好きな趣味にたっぷり浸かって、好きなだけ時間を使うことです。 ただ、スポーツなど体力を要する趣味は要注意です。体力は衰えてきていますので、急に無理をすると、疲れがドッとでて体調を崩す恐れがあります。 趣味については、あまりこれだと決め付けないで、やってみたいことがあれば、何でも手を出してみることで、プロになるのが目的ではないので、幅広い趣味を持っているほうが、人間的なつながりも広がっていきます。 また、ひとりで楽しめる趣味から、グループで楽しめるような趣味まで、多彩な趣味を持っているほうが時間をより豊かにするものです。 |
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