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退職後、年金生活になると、だれだって「贅沢は禁物」という気持ちになるのがふつうでしょう。 現役時代なら、いろいろな手当てやボーナスなどがあって、突然の出費にも対応できたものですが、年金生活は、入ってくる金額が固定されているため、基本的にその金額内で生活するしか方法がないというのが実感でしょう。 ですから、ほかに趣味や技術をもってお金を稼いでいる人は別として、ふつうの場合、つつましく暮らすのが年金生活というものです。 しかし、毎日毎日、しみったれた生活をしていれば、心までしみったれたものになり、大らかなゆったりした気持ちまで失ってしまいます。 ふだんの生活は贅沢な暮らしができないけれども、1ヶ月か2ヶ月に一度ぐらいは思いっきり贅沢をするのもいいのではないでしょうか。 贅沢は敵と決め付けてしまう必要はありません。 自分が心から楽しめることに思いきってお金を使うのは、心を豊かにするし、生きるエネルギーにもなります。 高級な料理を一流のレストランで食べるのも楽しいでしょうが、贅沢な時間を過ごすことは、もっと心を豊かにしてくれるはずです。 たとえば、年に一度ぐらい、東京ディズニーランドで一泊程度して、ゆっくりと妻や子どもと童心にかえって楽しむ。あるいは2年に一度ぐらいは、ハワイへ行ってゆっくりと静養するのも最高の贅沢でしょう。 そこまで、贅沢ができないのなら、年に一度、シティホテルに泊まって一流のサービスを受け、おいしい料理を味わい、ゆったりと一日を過ごすというのもありです。 非日常的な時間と空間に身を置くことは、気持ちをリフレッシュさせる効果が抜群です。 あるいは、趣味があるなら、オペラや歌舞伎、コンサートを一等席で観るのも、とびきりの贅沢になります。 また、四季折々の風情を堪能するのもいいし、深山の温泉につかって一杯するのもいいし、里山の桜や古都の紅葉を愛でるのも一興でしょう。あるいは、郷土色あふれる祭りや伝統行事を、宿に一泊するくらいの短い日程で見物に出かけるのも、そこには十分に贅沢な時間が広がっています。 もうそれだけで、心はリフレッシュされ、心も体も若返っているはずです。 |
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