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何の遠慮もなく、好きなだけ話せる友だちがいることは、大変良いことではありますが、人と会うことの緊張感がなくなれば、もうすでにあなたはボケが始まっているのです。 緊張感がなくなれば、新しい知識もいらないし、気を使ったり人の名前を覚えたりすることも必要がありません。こうなればボケ、認知症が始まってしまうのです。 あなただって、女性と会うときには、たとえデートでなくても、身だしなみに注意し、鏡で服装を整えるとか、ズボンとシャツの色合いが合っているかどうかをチェックするでしょう。あるいは、たとえ同性であっても、年が離れていれば、「どういう話題をしたらいいだろうか?」などと考えて出かけるものです。 とくにまったく自分と違う世界を歩んできた異業種の人と会うとなれば、「自己紹介はどうたらいいだろうか」とか「これまでたどってきた世界をどう説明しようか」などと考えるでしょう。 これは、認識力から想像力、知識力、記憶力などを駆使して、頭の中をフル回転させることにほかなりません。 これが老化とボケ防止の最高の薬なのです。 昔から、営業マンやセールスマンは老化が遅いといわれていますが、それは、いつも心のアンテナを立てて、鋭い感性を鍛えているからであります。 一度会った相手の顔と名前がすぐに出てこないようでは、セールスマンとしては失格です。いつも自分の知らない世界の人と交流をしているので、いつも相手に合わせて話ができないといけませんし、女性を説得するようなときには、それなりの作戦を立てなければいけません。 こういうことをいつも考えている人に老化などできようはずがありません。 ですから、退職してから、ボケ防止のために、図書館へ通って、いろいろな知識を得ようと本だけを読む生活になれば、これもある意味でひきこもりと同じで、老化をとめることなどできません。老化を止めて若々しさを保つためには、いろいろな業種の人や、異世代の人に会ったりすることが大切なのです。 同性で同世代の人と酒を酌み交わすような場合には、芸能界のことでも時代のことでも、ある程度、阿吽の呼吸で対応できるため、人の名前や芸能人の名前が出てこなくても、話の前後から「ああ、あの人ですね」などといって、適当な会話で通じるものです。 このように、緊張感がないつき合い方だけをしていれば、老化のスピードを速めてしまうだけです。 いつも緊張感があるように、若い女性と話したり、同性でも年の離れた若い人を相手に話すように心がけましょう。 |
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